排気がきれいな掃除機おすすめ16選｜ダイソンやアイリスオーヤマも

掃除機は、近年ロボット型やコードレス式など便利で使いやすいものが多く登場しています。しかし、ペットや小さなお子様がいるご家庭で気になるのが、排気のきれいさ。「自動で掃除ができる」「吸引力が高い」といった商品の宣伝はよく耳にしますが、掃除機のスペックはそれだけでは判断できません。

掃除機がいくらほこりを吸い込んだとしても、排気フィルターの性能が悪ければ、吸い込んだほこりがそのまま排出されている可能性があります。せっかくお部屋を掃除をしても、意味がないですよね。特に赤ちゃんや小さいお子さんがいる場合、汚い空気が舞ってしまうのは避けたいところです。

そこで本記事では、掃除機の排気方法の種類や、排気のきれいな掃除機を選ぶときのポイントなどを詳しく解説します。記事後半では排気がきれいな掃除機のおすすめ商品もご紹介。クリーンな掃除機を使って、きれいな空間作りを目指しましょう！

家庭用電気掃除機の日本工業規格(JIS)では、排気中の粒子径5μm以上の粒子を全重量で測定するよう規定しています。1μmは0.000001mで、10の-6乗を表すものです。

大きな粒子を排出していなければ規定を通過できるので、商品によっては5μmより小さな粒子が排気中に含まれている場合もあります。この微細な粒子は、人が吸い込むと器官や肺に入り、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。

きれいに見える空間でも、空気中には人の目に見えない小さなほこりがあります。一般家庭に存在するほこりの種類と大きさを見てみましょう。

このように、ほこりは種類ごとに大きさが異なります。ハウスダストや花粉などは大きいため、床に落ちます。床に落ちたほこりは、空気清浄機を使っても除去できません。

床と近い距離で過ごすペットや小さなお子様にとっては、ハウスダストは吸い込みやすく危険です。吸い込み続けると身体へはどのような影響があるのか、次の見出しで詳しく解説します。

日本の掃除機はJIS規格に基づき製造されていますが、性能の悪い商品は5μm以下の小さな微粒子を取り逃がす場合があります。これらを吸い込むと肺や気管支に達し、身体へ悪影響を与える可能性も。

多くの方が悩む花粉症も、空気中の粒子を吸ったために起きるアレルギー症状の1つです。また、カビやダニの死骸は、通年性の喘息や鼻炎などの原因になります。

しかし現在は、排気のきれいさにこだわった掃除機が多く発売されています。排気がきれいな掃除機を使って、ハウスダストによる健康被害を回避しましょう。

そもそもどうして掃除機からは空気が排出されるのかご存知ですか？ここからは、掃除機の仕組みと排気方法を種類別にご紹介します。

掃除機はモーターによる吸引力で空気とごみを丸ごと吸い取り、内部で別々に分離させます。ごみはダストボックスへ溜め込まれ、フィルターを通して排気口へ運ばれたあと、最終的に残った空気のみが外へ排出されます。これが排気です。

掃除機にはごみを吸い取る力が必要なため、排気をできるだけ少なくした掃除機や、吸引力ではなく集塵力に特化したホウキ型の掃除機などは存在しますが、排気のない掃除機は存在しません。そのため、掃除機の持つ排気の清浄機能がとても重要になります。

一般的に、掃除機の排気方法には「サイクロン式」と「紙パック式」の2つのタイプがあります。それぞれ仕組みが異なりますが、今回は排気方法に注目しましょう。長所と短所も含めて、タイプ別に紹介します。

サイクロン式では、掃除機に内蔵されている円錐型のコーンにごみが取り込まれます。コーンを高速回転させて遠心力を生み出し、空気とごみとを分離させる仕組みです。その後フィルターを通って排気されます。

サイクロン式は長年使用しても吸引力・分離力が低下しにくいのが大きな特徴です。また、ダストボックス交換が不要なため、ランニングコストが抑えられます。ただし、長く使い続けるためには定期的な内部フィルターの掃除が必須です。

紙パック式の掃除機は名前の通り、吸い込んだごみを内蔵された紙パックに溜めこみます。紙パック自体がろ過装置の役割を果たし、そこから漏れた少量のごみを再度フィルターに通したあと、残った空気を外に吐き出す仕組みです。

紙パック式の最大の特徴は、お手入れの際にごみに触れる必要がなく、ほこりを舞いあげずに処理ができる点です。また、防菌や集塵効果の優れた紙パックを使用すれば、より排気がきれいになります。ただし、紙パックは消耗品で、都度費用がかかる点には注意です。

掃除機の排気が臭くなる原因は主に3つあります。

• 掃除機内のゴミの臭い
• 生活臭
• 掃除機内の汚れの臭い

ゴミを吸い込む度に空気が掃除機内に溜まったゴミを通過して排出されるため、臭いを掃除機外に運びます。とくに濡れたゴミはカビの原因となるため注意が必要です。

ペットやタバコなどの生活臭が排気の臭いの原因となる場合もあります。掃除機に自体に生活臭がつくと取り除くのは難しく、予防するのが重要です。掃除機内の汚れも排気の臭いの原因となるため、こまめに掃除しましょう。ゴミが溜まりやすいフィルター・ホース・ノズルはとくに頻繁な掃除が必要です。下記で具体的な掃除方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

臭いが気になるときの対処法を知っていれば、改善・予防ができます。以下のポイントを押さえておきましょう。

• 濡れたゴミを吸い込んだ場合は、カビが繁殖しやすいためなるべく早くゴミを捨てる
• フィルターが汚れている場合は臭いが強くなるので、ブラシでゴミをしっかり取り除いて水洗いする
• 定期的にフィルターを交換する

紙パック式、サイクロン式で異なる点もあるためこちらも確認しておきましょう。

【紙パック式】

• 防臭加工タイプの紙パックを使えば臭いを抑えられる
• 掃除機内に溜まっているゴミが多いほど臭いが強くなるため、ゴミはこまめに捨てる

【サイクロン式】

• サイクロン式は、ゴミを捨てる度に水洗いできる部分はしっかり洗う

掃除機を選ぶうえで大切なのは、フィルターの性能です。ごみをたくさん吸い取っても、内蔵フィルターの性能が悪ければ、せっかく吸い込んだごみをそのまま外へ吐き出してしまいます。

おすすめはHEPAフィルター搭載の掃除機。集塵フィルターの1種で「定格風量で粒径が0.3 µmの粒子に対して99.97％以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルター」とJISで規定されている高性能なアイテムです。

さらなる排気のきれいさを求める場合は、より高性能なULPAフィルターもおすすめです。ただし、ULPAフィルターはHEPAフィルターに比べて強度が弱いため、長く使い続けたい方には不向きです。「自分がどのように使いたいのか」を考えて選びましょう。

次にポイントとなるのはお手入れの方法です。掃除機をきれいに保つのは、室内環境のためにも重要です。紙パック式とサイクロン式ではお手入れ方法が異なるため、ここで詳しく解説します。

サイクロン式は、ごみが溜まったらダストボックスを本体から取り外し、中身を捨てます。この作業は普段からこまめに行いましょう。つまりによる排気汚れや臭いを防ぐために、定期的にダストボックスのお手入れが必要です。機種にもよりますが、月に1回程度が理想的。

おすすめは、ダストボックスが細かく分解ができるものや丸ごと水洗いができるタイプです。すみずみまでほこりを落とせるので、よりクリーンに安心して使えます。

紙パック式は、パックの中のごみがいっぱいになったら紙パックごと廃棄します。パックがいっぱいになったまま使い続けると、吸引力の低下やトラブルの原因になるので注意しましょう。

掃除機の機種によって規定の紙パックがありますが、おすすめはフタ付きでほこりが舞い上がりにくいタイプです。また近年では、振動を起こして紙パック内部についたほこりを自動で振り落とせるタイプも。紙パックの持つ排気清浄作用を高く維持できます。

パナソニックや東芝の掃除機にはセンサーを搭載したモデルもあります。パナソニックの掃除機に搭載されているセンサーはクリーンセンサーと呼ばれ、約20μmのゴミも感知可能です。人の目で見える限界のサイズが約70μmなため、見えないゴミも感知して部屋をきれいにできます。花粉やダニのフンなどが気になる方におすすめです。

ノズルにライトが付いていれば、部屋の隅やテーブルやソファーの下など掃除のしやすさがアップします。吸い取ったゴミが排気から出ないようにする5層フィルターを完備したものや、ゴミだけでなく防臭・雑菌などに効果がある空気をきれいにする機能が搭載されたものも発売されています。

また、「ゴミ残しまセンサー」は赤外線で目に見えないゴミを感知すると延長管が光り、お知らせしてくれます。さらに、ゴミの少ない場合は消費電力を抑える機能が搭載されているため電気代の節約が可能です。どちらのセンサーもゴミの取り残しを防ぎ、きれいになったとがひとめで確認できます。ゴミの取り残しは臭いの原因になるため、臭いが気になる方にもおすすめの機能です。

掃除機を手掛けるメーカーはたくさんあります。その中でも特におすすめのメーカーをピックアップしました。各メーカーの特徴を見ていきます。

スティッククリーナーは排気の臭いが気になる方にはおすすめできません。本体がスリムでおしゃれなため、リビングに置いても気にならないのが長所ですが、排気については工夫が施されていません。排気の臭いを重視するならキャニスター型がおすすめです。

スティッククリーナーをどうしても使いたい場合は、こまめにゴミを捨てて内部を洗うよう心がければ、排気の臭いを抑えられます。スティッククリーナーを選ぶ際には、ゴミ捨てが楽なモデルやパーツの水洗いが可能なモデルを選びましょう。また、こまめにゴミを捨ててもランニングコストが気にならないサイクロン式がおすすめです。

フィルターを通していても、排気口からの空気が当たるのは気持ちのいいものではありませんよね。排気しない掃除機があればと考える人もいるかもしれません。以前は「排気循環式」の掃除機が販売されていましたが、現在はもう販売終了しています。掃除機の構造上、いまのところ排気がゼロのものは販売されていません。

コンパクトな設計のスティッククリーナーですが、コードレスタイプは床から遠い場所に排気口があるので巻き上げにくいといった特徴があります。ただ、排気口自体が手元にある場合、排気が顔や体に直撃しやすくなります。ホコリを巻き上げないタイプを選ぶなら、排気口の位置をチェックするか、ダイソンのもののように高いフィルターのカット率のものをチェックしてみてください。

クリーンな空間作りのためには、HEPAフィルターなど性能の高いろ過装置を内蔵しているモデルや、クリーンセンサーなどの便利機能を備えたモデルがおすすめです。家族や自分の健康のために、排気のきれいな掃除機を選びましょう。